訪問看護ストーリー
Story
今年も桜の季節がやってきましたね
人生の最期の段階を迎えた人が
「桜が咲くまでがんばりたい」と目標にしていた
そんな季節です
【ACP・アドバンス ケア プランニング】学習会を開きました
参加者は総勢 53名
看護師だけでなく、介護職、ケアマネジャー、セラピストなど
多職種が集まりました
講師は北千住訪問看護ステーション所長
訪問看護認定看護師の伊藤智恵子さんです
ところで皆さん
【ACP】って何のことか知っていますか?
「よーーーく知ってる!って人?」
「まあ、聞いたことはあるけどよく知らな~いって人?」
「はじめて聞いた~って人?」
「それじゃ、ACPの別名が『人生会議』っていうことを
知ってた人?」
ACPとは
将来の変化に備え、将来の医療やケアについて
利用者さんを主体にそのご家族や近しい人、医療・ケアチームが
繰り返し話し合いを行い、
利用者さんの意思決定を支援するプロセスのことです
利用者さんの人生観や価値観、
希望に沿った将来の医療・ケアを具体化することを目標としています
なぜ、ACPが必要なのか?
命の危険が迫った状態になると約70%の人が
医療やケアなどを自分で決めたり
望みを人に伝えたりすることができなくなります
自分自身で前もって考えて
周囲の信頼する人たちと話し合い、
共有することが重要だからです
この「アドバンス(前進)ケア プランニング(ケア計画)」に
わかりやすく「人生会議」と愛称がつけられました
一緒に悩んで選んだ選択肢なら
「きっとこれでよい」と思えるかも と、伊藤さんは言います
そして、身近な人と”もしもの時”について考える
「もしバナゲーム」も皆で体験しました
人生の最期にどう在りたいか
なんとなく「縁起でもない」と避けている話題について
考えたり話し合うきっかけになるゲームです
この箱の中に36枚のカードが入っていて
その1枚1枚に
重病の時や死の間際に
「大事なこと」として人がよく口にする言葉が書かれています
今回は4,5人のグループで行いましたが
1人でも2人でもできます
まずはカードを5枚ずつ配って…
自分の持ちカードを確認します
そして、場に出ている5枚のカードと比べて
より、自分が大切だと思うカードと
手持ちのカードを1枚交換していきます
場に出ているいずれのカードよりも
手持ちのカードの方が大切であれば「パス」をして
全員がパスしたら
場のカードは流されます
最終的に5枚の手持ちのカードから
厳選3枚を選びます
私が選んだのはコチラ
ある人はコチラ
全部大事だけど
その中でも3枚を選ぶのです
自分の手持ちには回ってこなかったけど
人が持っててうらやましかったのがコチラ
そして
自分が選んだカードを皆に見せながら
なぜそのカードを選んだのか
なぜそのカードを捨てたのか
思考のプロセスを共有します
そっか、
そんなこと考えてたんだ・・・
そんな考えもあるよね・・・
そんな風に思ってるんだね・・・
自分が大切に思っていることと
価値観の多様性を感じながら
皆、真剣に語り合いました
・・・・私の家族は、大切な人は、どう思っているんだろう?
人生の最期に、どう在りたいか?
今夜あたり、大切な人と話してみようかな