訪問看護ストーリー
Story
埼玉県三郷市にある新みさと訪問看護ステーションです。こんにちは!
ご自宅で療養中の皆様、お風呂どうしていますか?
ご自宅の浴室利用が難しい方には、訪問入浴が一般的だと思います。たっぷりした湯舟にスタッフ2~3人で手厚く気持ちよく、入浴後のケアも万全で皆さま気持ちよく入っていますね。
今回から訪問看護による入浴、というのもご紹介していきます。
第1回目はこちら↓↓
※写真掲載はご本人の了承を得ています。
ご自宅のリビングで入浴中です。(^^♪
Aさんは難病ですが介護保険の対象ではないため、市の障害福祉制度を利用しています。
入浴サービスは月に3回だけなので、まだ若いAさんには物足りません。
そこで看護師が週に1回ですが入浴の介助に訪問しています。2人ペアで伺います。
Aさんは皮膚トラブルが多いので、毎回全身くまなく観察してケアしています。
訪問看護師が入浴介助をする意味はその辺にもありますね。
入浴前のAさんです↓↓
Aさんは食事等の座ってできる日常生活は、ご家族とヘルパーさんの介助でほぼ自立されています。
移動には全介助が必要です。
リハスタッフも交えた様々な試行錯誤を経て、ご本人もネットで必要物品を検索して発注するなどして現在に至っております。
まずセッティング。「ニュー湯っくん」という入浴専用のプールのようなものを利用しています。これが入手できる前は、本当のプールを使用していました。
下の写真向かって左が現在使用中の物。右は最初のプール(小さいしシートも派手でしたね)。
↑お風呂を広げたら、Aさんが座るすぐ脇まで寄せ、座っているAさんをスライディングボードで湯舟上に移動させたら横になってもらいます。
入浴には上下左右に広いスペースが必要なので場所を移動します。
① 移動するのに床を滑らせるので、フローリングに傷がつかないように布の敷物を利用します(Aさん宅で以前使用していたもの)。スタッフ2人で滑らせて移動します。
② 排水の際足元に水たまりを作りたいので、10センチくらいの高さのあるお昼寝マットレス(ご家族が使っているもの)を敷きます。クッションや保温にも役立ちます。
③ 水撥ね防止のブルーシートです。「ニュー湯っくん」専用のシートもありますが、ご本人が寝たままで取り外すのに畳まないといけないので、一番薄いタイプのブルーシートを利用しています。
④ 「ニュー湯っくん」です。膨らませる前は気持ちよいほどぺしゃんこで、省スペースにも貢献。
次に給湯方法です。
キッチンの蛇口の先を交換して、ホースを接続します。
ここから直接お湯をホースで注ぎます。
で、最初の写真。
Aさんの夢は、ホースの先端にシャワーヘッドを付けることです。(^^)
次に排水です。
最初は風呂水を洗濯に利用する時のバスポンプを使っていましたが、パワーがいまひとつなのと、感電のリスクも無くはない…とのこと。Aさんがネットで見つけて注文したのが「寺田 セルプラハンディーポンプ HP50」。給湯と排水のバランスが絶妙に良く、良いお買い物でした。
↓こうやって吸い上げて…(リハスタッフのOさん。時々入浴介助に同行してくれます)
↑ベランダの排水溝に直接排水しています。
申し遅れましたが、お風呂を膨らませるのと排気するのには、電動ポンプを利用しています。
膨らませるのにかかった時間は、1分37秒でした!速い!
ポンプが膨らませてくれる間に脱衣して、しぼませてくれる間に体をふきあげています。
そう書くと、ポンプもスタッフの一員に思えてくるから不思議です。
以上、在宅での介護入浴その1をご紹介しました。
次回は小児の入浴の工夫をご紹介する予定です。
何かご質問ある方は遠慮なく、新みさと訪問看護ステーションまで!