訪問看護ストーリー
Story
健和会訪問看護ステーション新人研修「フォローアップⅠ」開催しました!5月に基礎講座オリエンテーションが始まって、7つの講座を学んでやっとここまで到達できました。受講生7名本当にがんばりました。訪問看護教育委員を含めて今日は11名でグループワークを進めていきます。
毎年基礎講座では、訪問看護の歴史と役割、介護保険制度とケアマネージャーの役割、診療報酬と介護報酬、ターミナルケア、認知症利用者の理解、看護過程、フィジカルアセスメントについて学びます。その学びの中で一人ひとりが自分の課題だと思うことを2つ挙げ、その課題についてどのように取り組んだのかを発表し合いました。
認知症の利用者への関りでは「ご本人に心地よいと思ってもらえるような関わりを大切にした」看護過程では「情報とアセスメントに基づいて、ケアの方法を選択したり利用者への関りかたを具体的に考えるようになった」などの意見が出ました。全ての講座後に提出するレポートで自分の考えをまとめる力が向上した、グループワークを何度も行ったことで、自分の考えを相手にわかりやすく伝える能力が付いたという嬉しい意見も出ました。
また、当法人の基礎講座は看護師とセラピスト(今年は理学療法士)が一緒に受講しています。課題と取り組み報告では他職種連携の時に、他職種に分かりやすい言葉で伝えるようにする、セラピストの関りをイメージしてもらえるような例を挙げて伝えるなどの意見が理学療法士の立場からも発表され、参加者みんなで「うんうん」とうなずきました(画面上からも共感してくれている様子が伝わってきました)。
進むにつれて質疑応答は徐々に活発になりました
受講生同士で質疑応答をすることで、発表者が漠然と考えていたものを具体的に表現することができるようになってきました。自分の発想だけでは不十分で先輩訪問看護師の助言でさらに深いかかわりができた症例のこと、往診医との連携のタイミングのについて、他職種連携では互いのアセスメントや課題分析を短時間でも報告しあう時間を作る事などが出ました。
多くの業務を抱える中で、何を基準に優先順位を決めていくのか?特に同時に多数の訪問リハビリテーションの依頼が来た時にとても悩んでしまうというセラピストの発言がありました。訪問看護ステーションのリハビリテーションはセラピスト一人で抱え込むのではなく、利用者さんの抱えている課題や目標に向かってセラピストと看護師がチームになって支援するということをケアマネジャーさんや利用者さんに伝えることが大事、セラピストの機能訓練だけが「リハビリ」ではないんですよと伝えることが大事と認識しました。
自宅にいても仕事のことを考えてしあうときの気持ちの切り替え方。自分が休みの日に利用者さんの状態に変化があるのではないかと気になて仕方ないと悩みを打ち明けてくれた看護師さん。所長からのアドバイスではチームで仕事をしているので仲間を信じよう。1人で抱え込まないことを共有しました。一方、家に持ち帰って気になっても良いんじゃないかとの意見もありました。私たちが感情を押し殺すのではなく、感情を素直に出して気持ちが少し楽になることも大切なのでは?という別の意見も出ました。
オンラインでのグループワークをGoogle jamboard(グーグルジャムボード)を使って、7名の受講生がどんどん自分の考える訪問看護の役割と思うのもを付箋で貼り付けていきます。みんなどんどんアイディアが浮かんできて相当の数の付箋が貼り付けられました。
全員のアイディアがすべて出そろったら、言葉の似ている者同士を近くに寄せていきます。オンライン上の模造紙に色とりどりの付箋を貼って、マウスポインターで似た者同士を集めていく作業をみんなで協力し合って進めました。ブレインストーミングですね。
最初に書いたときの書いた人のイメージをグループ化するときに変えずに、似た者同士(仲間、かたまり、島)を作っていく作業です。書いた人がなぜそう思ったのかの根拠や思いをつぶやきながら付箋を異動させていきます。「あー、あるほどね。そういうイメージでこの表現なのね」と他者と自己の思いを照らし合わせながら作業を進めます。まとまりが見えてきたら線で囲ってみましょう。「だいぶ固まってきたかな・・・」「うーん、私はまだ線で囲めるイメージになっていません」など、自分の意見を遠慮することなく言い合える良い流れになっています。どの仲間に入れるかを悩んだ時には、書いた人の思いを確認してその思いに近いところに入れていきましょう。ファシリテーターは「書いた人はどう思ってるの~~?」と軌道を整えてくれます。
線で囲えたら、その塊のネーミングです。硬いネーミングにならないようにみんな頭を柔軟にして素敵な名前付けをしました。
本日のフォローアップⅠでは、課題への具体的な取り組みと訪問看護の役割を自分の言葉で表現しました。また、グループワークを通じて他者の考えを知ることができました。そのままの自分で良いんだ、悩んだことも辛いと感じたことも喜びも同期メンバーで称えあいながらグループワークを進めました。
さあ、次回は2023年2月がフローアップⅡです。事例発表までのまとめ作業は大変だと思いますが、きっと良い体験になると思います。受講生の皆様頑張ってください!