訪問看護ストーリー
Story
訪問看護師歴1年半のAです。
この間、同じ協議会内のヘルパーさんたちの
事例検討会に行ってきました。
病院にはヘルパーさんはいませんでしたが、
在宅では、介護度の重い利用者さんなど
ヘルパーさんと時間を合わせて、
協同してケアを行うことがしばしばあります。
この1年半の間、ある時は聞き取れなかった利用者さんの言葉を教えてくれたり、
物の場所を教えてくれたりなど、
(転ばない自転車の乗り方を教えてもらったこともあり!)
在宅に不慣れな私は、何度となくヘルパーさんたちから
助けてもらってきました。
ヘルパーさんと看護師、仕事内容は重なりあう所もありながら、違う所もあり、
ヘルパーさんたちは普段どんなことを考えてケアをしているのだろうと
気になっていました。
そこで願ってもない機会ということで、参加してきました。
2例取り上げられており、
1つは、精神疾患があることが疑われながらも受診できておらず、
本人が拒否するため清潔ケアすらなかなかできていないケース、
もう1つは、自閉症の利用者さんで、障害の理解に苦労したが、
長年関わることで、成長が見られてきたケースでした。
利用者さんの意思は尊重しながらも、
利用者さんの生活の質を上げるためにはどうしたらいいかと、
悩むヘルパーさんの姿は、まさに看護師にも共通しており、
利用者さんを前にして悩んでいることは同じなんだなと
つくづく実感しました。
またあるヘルパーさんは
「利用者さんを理解するためには、
その人の病気の理解を深めることも大切なのでは」と発言していて、
ヘルパーさんと看護師の連携の必要性を強く感じました。
また利用者さんの理解を突き詰めていくと、
ヘルパーさん・看護師の仕事内容は重なり合う部分が大きく、
あまり職種の違いを強調することは無益であり、
私たち看護師の側は逆に、
生活面の理解がどこまでできているのか問われているとも思いました。
以前に私のステーションの所長が
「この地区の同じ協議会内に、診療所も訪問看護も介護もデイサービスも薬局もあり、
同じ利用者さんに関わっている場合も多い。
多職種で同じ利用者さんの事例検討会ができたらいいなと思っている」と
言っていたことがあります。
今回ヘルパーさんたちの事例検討会に参加して、
多職種合同の事例検討会、いつか絶対実現させたいという気持ちになりました。