訪問看護ストーリー
Story
こんにちは
東京都墨田区鐘ヶ淵にあります鐘ヶ渕訪問看護ステーションの紹介をします。
鐘ヶ渕訪問看護ステーションが訪問するエリアには、毎日、自転車で行き来する通りがいくつかあります。代表する通りには、東向島駅の高架下の通りを右に「玉の井いろは通り」そして、鐘ヶ淵駅前にある「鐘ヶ淵通り」です。
玉の井いろは通りの「玉の井」の町の起源は、浅草観音堂裏の言問どおりが開かれる際に、その近辺にあった銘酒屋(銘酒を売るという看板をあげ、飲み屋を装いながら、ひそかに私娼を抱えて商売をした店)がこの辺に移ってきたのが始まりです。
戦前、戦中の銘酒屋は、間口の狭い木造2階の長屋建で、狭い通りに面した小窓から、女が顔をのぞかせて客を呼び入れ、2階で接客していました。そういった路地の入口には、あちこちに「ぬけられます」あるいは「近道」などといった看板が立っており、この街を永井荷風は「迷宮」と呼んでいました。
戦後は、東京大空襲で焼失して残った一部が営業を続けられ、銘酒屋街は、警察の指導によって「カフェー」風の店に改めさせられ、赤線地帯となりました。その後、売春防止法の施行後、娼家はなくなり、商店街や住宅街、一部に街工場がある東京の下町となり、現在に至っています。
そして、たまに昔の面影が残る家に訪問することがあります。
その家は、2階に小部屋がたくさんあり不思議な雰囲気なんです。ちょっと明りが入りにくい感じがあり・・。
戦後の時代を想像しながら
訪問できることも、訪問看護の楽しさです。