私は出身が田舎の地ということもあり、近所の高齢者との交流が多くありました。高齢者と触れあう中で、このようなことをしたいと思い、元々は介護職を目指していました。介護職を目指していく中で近所の高齢者の方が肺癌となり、自宅で最期を迎えました。その時にその高齢者のもとに看護師が訪問していて、今まで看護師は病院で働くものであると思っていましたが、地域で働く看護師の存在を知り、興味を持ち、看護師を目指していきました。 大学の看護科に進み、地域実習では実際に訪問看護ステーションに赴き実習を行いました。大学では病院での実習も多くありましたが、訪問看護の実習を行ってみて、やはり自分は地域で暮らす方々に寄り添った看護を行いたいと思い訪問看護の道を目指しました。

大学在学中、就職活動をしていく中で職員から訪問看護なら健和会はどうだろうと勧めて頂き、健和会の柳原病院と北千住訪問看護ステーション、みさと健和病院とみさと南訪問看護ステーションにそれぞれ1日ずつ（計2日間）インターンシップに行きました。病院とステーションそれぞれ時間は短かったですが、短い中でも十分魅力を感じました。訪問看護では実際に利用者宅に伺えたため、実際に自分が働く際のイメージにつながりました。
また、就職した何よりの理由は地域看護コースという存在です。いきなり訪問看護に行くのは知識的にも技術的にも不安であったため、病院で3～4年ほど経験してから訪問看護に行けるというコースがあったからこそ健和会を選択しました。

私は前年の11月に病院から異動してきて約半年経過しました。受け持ち利用者も増え、業務にも慣れてきましたが、まだまだ分からないことが多く、プリセプターの先輩を始め、どの先輩方も優しく教えて頂き、気軽に声をかけられる雰囲気だと思います。

また病院と比較すると利用者のカンファレンスが多い気がします。毎日朝会や夕会で報告はもちろんのこと、気になる利用者や相談したい利用者を職員全員に共有できる時間が設けられている所がとても良いと思います。まだまだ未熟な私が歴のある先輩に何でも聞ける時間があることはとても助かっています。

私は先述の通り地域看護コースを選択し、病院で約3年経験を積んでから訪問看護ステーションに異動となりました。病院と比較するとステーションでは委員会活動や学習会、研修会の参加の機会が多く設けられていると思います。
学習会では健和会に所属する認定・専門看護師の方々が年2回以上講義を行っています。具体的な例を挙げると、排泄に関するケアや下剤の種類や効果、より良い排泄コントロール方法、認知症のある利用者や家族との関わり方、ケア方法などを職員に共有しています。訪問看護ステーションの利用者は高齢者だけでなく、小児、難病のある成人、精神疾患を抱えている人など多岐に渡ります。
小児看護は学生時代に学んだだけで不安も残りますが、現時点で小児看護に対する学習会も予定されています。このように定期的に学習会が設けられています。研修会に関して、私は現在精神科訪問看護の研修会に参加しています。研修会参加時は所長と相談し、業務保証もついています。このように学習会や自身に必要な研修会に積極的に参加できる環境があるため、自身のキャリアアップに繋がると思います。

私が心に残った利用者さんは異動して約2～3ヶ月経った際の初めてエンゼルケア(先輩看護師との同行)を行った利用者さんです。その利用者さんの所には普段の訪問では行ったことはなく、そのエンゼルケアが初めての訪問でした。病院では1回エンゼルケアを行ったことはありますが、コロナ禍であったということもあり、家族がケアに参加することは出来ませんでした。
初めて在宅でのエンゼルケアを見て、先輩看護師の利用者さんへ尊敬を示した態度での接し方や家族への接し方、声掛けに驚きました。利用者さんだけでなく家族に対しても寄り添う姿勢を学びました。また、家族の方々に対して清拭や更衣、化粧を一緒に行いましょうと提案し、一緒にケアを行う娘さまの泣いている姿をみて、私も我慢しましたが泣きそうになったのを覚えています。親戚も含め多くの家族に見守られながら亡くなっていった利用者さんの生きてきた背景や足跡、人柄が何となくですが分かった気がしました。

在宅での看取りに関して色々勉強させて頂いた利用者さんと家族でした。

健和会ではいきなり訪問看護へ進まず、病院で経験を積んでから訪問看護に異動できるコースがあるため、新卒の方も安心して働ける環境が整っていると思いますので是非一緒に働きましょう。